B-04:“仮想”グループインタビューをしてみよう!
「ことのは塾」のやまなしです。
……ココは『日本一ハードルが低いChatGPT講座』……。
「仕事でChatGPTをうまく使っていく」ことをテーマにした《ビジネス教室》新しくが開設されたようですよ。
文乃:先生、この前の授業で『ペルソナをつくる』ってやったじゃないですか?
やまなし:はい、やりましたね。ChatGPTに、そのお客さんになりきってもらう、という…
文乃:あれって、複数人でもできるんですか?
やまなし:はい、できますよ。もしかしたら、仮想「グループインタビュー」をしてみたいとか?
文乃:そう、そうなんです。
堂前:グループインタビューって、お客さんに集まってもらって話を聞かせてもらうっていうアレですか?
文乃:今度、ウチの事務所で「スポーツジム」のホームページを作るんですね。そこが「最近、運動してない人」をターゲットにしているんです。
やまなし:ふむふむ。
文乃:「最近、運動をしてない人」って一言で言っても、色んな人がいるじゃないですか?
堂前:そうだね。学生の頃からずっと苦手だって人もいるだろうし、体を動かすこと自体は好きだけど、最近、運動してないって人もいるだろうし。
文乃:そうそう、そうなんです!色んな人の意見を聞いて、それを参考にしたいなって思ってるんです。
堂前:なるほどねぇ。先生…ここまで黙って聞いてるってことは、コレも…
やまなし:はい、できますよ。
文乃:やった! 具体的にはどうすればいいんですか?
やまなし:今回は少し複雑なプロンプトを最初から見せちゃいますね。こちらです。
/// ☆ グループインタビューをシミュレートするプロンプト ///
グループインタビューをシミュレートして下さい。
集まってほしいのは、【3名】の【最近、運動していない人】です。
インタビューをする目的は【最近、運動していない理由を知るため】です。
質問は【ChatGPT側で考えて下さい】。
最初に参加者のペルソナを作って下さい。全員、【似たような背景】を持つ人にして下さい。
//////
堂前:確かに長文だけど、特別、難しいことを言ってるわけではないですね。
文乃:【 かっこ 】の中は、私が「こんなグループインタビューにしたいな」と思うイメージに合わせればいいんですね。
やまなし:はい、少しずつ解説していきますね
最初に『グループインタビューをシミュレートして下さい』と指示します。“シミュレート”っていう言葉を使うことで、ChatGPTくんも、「仮想のグループインタビューをすればいいんだな」と理解してくれます。
文乃:ふむふむ…“シミュレート”…か(メモメモ)
堂前:そのあとは、“人数”と…“どんな人”に集まってもらいたいか?ですか?
やまなし:はい、その通りです。グループインタビューは、通常6人くらいで開くことが多いのですが、最初なので、ちょっと少なく3名としてみました。
文乃:【最近、運動していない人】のところには、こんなふわっとした条件でいいんですか?
やまなし:あえて曖昧な表現にすると、この仮想グループインタビューの中で、色々な理由が出てきて面白いですよ。
逆に、「最近は仕事が忙しく、時間が無いため、運動していない人」のように、具体的なイメージを先に指定しておくと、「どんな仕事なのか?」、「なぜ時間が無いのか?」、「どのくらいの時間ならあるのか?」といった話題になりやすいですね。
堂前:聞きたいことが決まっているなら、条件をつけて絞り込んだ方がいいというわけですね。
やまなし:はい、最初は条件を少しゆるくするくらいの方が様々な意見が出てくるので、参考になる気がします。
文乃:その次は…「インタビューをする目的」…か。
やまなし:『インタビューをする目的は【最近、運動していない理由を知るため】です』というトコロですね。
はい、ここが一番重要なポイントになります。
堂前:ここに書いた目的に向かって、ChatGPTくんがインタビューをしてくれるわけですか?
やまなし:はい、そうです。これは次の行にも関係してくるので、続けて解説しちゃいましょう。
例では、『質問は【ChatGPT側で考えて下さい】』となっています。こうすると、ChatGPTくんがインタビューの目的に沿った質問の内容まで考えてくれます。逆に…
文乃:すでにこちらで聞きたいコトが決まっている場合は…
やまなし:質問は【ユーザー側がします】とか、【私がします】と指示するといいですね。その場合は、こちらで質問をしていくことでグループインタビューが進んでいきます。
堂前:何回かは質問をChatGPTくんに考えてもらって、聞きたいことがイメージできてきたら、そちらに変えてもいいかもね。
文乃:そういう使い方がいいですね。私、こういったコト、やってことがないのでまだイメージが全然、湧いてきません (^_^;)
やまなし:最後はペルソナに関する決め事ですね。
文乃:『 最後の『最初に参加者のペルソナを作って下さい。全員、【似たような背景】を持つ人にして下さい』ってとこですね。
“似たような背景”を持つ人にする、というのは?
やまなし;はい、最初は「忙しくて運動できない」とか、「若い頃から運動は苦手だった」というように、似通った人を集めてやってみるといいですよ。あんまりバラバラな意見が出てくると、読んでいて混乱しやすいですので。
堂前:実際のグループインタビューでも、「50代男性」だけの回と、「20代女性」だけの回を開いて、その“違い”を見たりしますね。
やまなし:そうですね。そのように背景や属性を合わせると、その人たちの代表的な意見をつかみやすいですね。
【似たような背景】を持つ人、と指示しないと、ChatGPTくんはバラバラな属性の人を集めてくることが多いです。それも様々な意見が聞けて面白いですよ。
文乃:ここは、「10代・30代・60代を一人ずつにしてください」なんて指示したりしてもいいんですか?
やまなし:はい、もちろん。年代・性別に限らず、「本当は運動が大好きな人・キライではない人・運動が大キライな人」みたいな条件をつけることもできますよ。
では、まずは今、決めた指示をChatGPTくんに出してみましょうか。
/// ☆ グループインタビューをシミュレートするプロンプト ///
グループインタビューをシミュレートして下さい。
集まってほしいのは、【3名】の【最近、運動していない人】です。
インタビューをする目的は【最近、運動していない理由を知るため】です。
質問は【ChatGPT側で考えて下さい】。
最初に参加者のペルソナを作って下さい。全員、【似たような背景】を持つ人にして下さい。
//////
ChatGPT:
それでは、運動を始めたいけどなかなかやる気が出ない人々のペルソナを作成しますね。以下の3名のペルソナをご提案します:
1.田中 花子(29歳、女性、フリーランスのグラフィックデザイナー)
性別:女性
職業:オフィスでデスクワーク
趣味:読書、映画鑑賞
特徴:運動は健康のために必要だと理解しているが、忙しさと疲れでジムに行くのが億劫に感じている。家でできる簡単なエクササイズを探しているが、なかなか続かない。
職業の性質上、長時間パソコン作業が多い。自宅にいることが多く、外出する機会が減少している。
2.佐藤 明(30歳、男性、ウェブ開発者)
性別:男性
職業:カフェ経営者
・・・・(後略)・・・・
堂前:このあたりはChatGPTくん、さすがの得意分野ですね。
文乃:すぐに3人の「インタビュー参加者」を作ってくれましたね。次は『グループインタビューを始めてください』ってお願いすればいいんですか?
やまなし:はい、その時、プロンプトにちょっとした“指示”を入れると面白いですよ。こんな感じです。
『 グループインタビューをシミュレートしてみて下さい。
実際のグルインのように、他の参加者の発言に賛成したり、反対するコメントも含めて下さい 』
堂前:なるほど、実際のグルインなら参加者同士が影響し合うのが普通ですもんね。
やまなし:そうですね。そのように指示せずに「グループインタビューを始めて下さい」と伝えるだけだと、たいてい司会者と参加者が一対一で質疑応答するスタイルになります。
それも十分、面白いのですが、参加者同士が影響し合って話が進んでいくのが、グループインタビューの“醍醐味”だと思いますので。
文乃:わー、楽しみ(*^^*) もうやってみてもいいですか?
ChatGPT:
司会者: それでは、皆さんが最近運動しなくなった具体的な理由から聞かせていただきたいと思います。最初に田中さん、いかがですか?
田中: はい、私の場合、フリーランスで自宅で仕事をすることが多いんです。なので、通勤がなくなり、外に出る機会が自然と減ってしまいました。それに、仕事が忙しいと、つい運動する時間を後回しにしてしまうんですよね。
佐藤: それ、すごく分かります。私もリモートワーク中心で、家にずっといるので、外に出るのがめんどうに感じてしまって。家の中で運動しようと思っても、狭いし、なかなか続かないんですよ。
鈴木: 田中さんや佐藤さんの話、本当に共感します。私も締め切りに追われると、夜遅くまでデスクワークが続いて、運動する気力が残っていないんです。ただ、最近は少しでも体を動かさないと、健康が心配になってきました。
司会者: では、運動不足を感じることはありますか?また、その感覚について教えてください。
鈴木: はい、運動不足は感じますね。特に、一日中座っていると、体がなまってくるのが分かります。それで、夜になると疲れやすくなったり、集中力が落ちるんです。
・・・・(後略)・・・・
堂前:わー、ペルソナの時も思いましたけど…“リアル”ですね (*^^*)
文乃:ちゃんと前に話した人の内容を受けて話してくれるんですね。本当のグループインタビューみたい。
やまなし:ペルソナの時もお話したように、あくまでこれは「シミュレーション」、“架空”のお客さまの意見です。でも、ここからインスピレーションを受けるといった目的なら、十分、役に立つんじゃないでしょうか。
文乃:はい! この3人にもっと話を聞きたいです! ホントの人間には聞けないような、ホンネの部分も聞けそう。
【やまなし先生の解説】
前回、『ペルソナ』で架空の人物をChatGPT上に作りました。
そのペルソナを複数人、つくることで実現できるのが『グループインタビュー』。
現実のグループインタビューは、人を集めるのがとてもタイヘンですが、ChatGPT上のインタビューなら好きな時に、何人でも、希望する条件の人を呼び集めることができます。
本文の中でも触れましたが、せっかく複数人のペルソナを集めているのですから、一対一の質疑応答にとどめるのは、ちょっともったいない。
他の参加者との“やり取り”をプロンプト内で指示することで、よりリアルなグループインタビューを生成することができます。
指示の仕方によっては、参加者がお互いの意見をぶつけ合う、『バーチャル “そこまで言って委員会”NP』を再現することも (*^^*)
興味のある方は、ぜひチャレンジしてみて下さい!
【今日のまとめ】
◆ ペルソナを複数人、生み出して「仮想 グループインタビュー」を行うことが可能
◆ 集めたい人の“属性”や“人数”は自由自在。
◆ 質問はChatGPTに考えてもらうことも、こちらで質問していくこともできる
--- 山梨 栄司
今、話題のChatGPT(「生成AI」)。
・ 展示会の「チラシ」の内容を考えてくれたり、
・ 会議用の資料やタイムスケジュールをうまく作ってくれたり、
・ 社内にある売上データや「お客さまアンケート」などのデータを分析してくれたり
と、『業務の効率化』や『業務のレベルアップ』に非常に役立っています。
・・・・
ソフトバンクの孫さんなど大企業のトップも活用している、この新技術。
しかし、もっと大きなインパクトを享受できるのは、実は「中小企業」や「小さなお店」。
一人のスタッフが、いくつもの仕事を柔軟にこなす必要がある会社やお店であればあるほど、"様々な仕事のアシストができる"ChatGPTの恩恵は大きくなります。
・・・・
しかし…
私たちにご相談いただく企業やお店から伺ったところ、
☆ ChatGPTを社内に導入したいが、何から始めたら良いのかわからない…
☆ 我が社ではどんなことに使えるのか? 今ひとつつかみきれない…
☆ 「新しいことを覚えたくない」、「自分の仕事を奪われるのでは?!」と社員が前向きになってくれない……
といった“声”があるのも事実です。
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そこで私たち「ことのは塾」は、『日本一ハードルの低い ChatGPT講座』と題して、ChatGPT初心者にもとっつきやすい研修プログラムを提供させていただいております。
興味を持っていただけましたら、ぜひこちらのページもご覧になってみて下さい!