仕組み 04:AIとうまくつきあう3要素 ~ ダメ出し・ひらめき・言い忘れ



生成AIとうまくつきあうことができている人(=AI達人)は、AIが出した“回答”を鵜呑みにしません。
「決して一発で100点満点の答えを出すとは限らない」ことを知っているからなんです。
ChatGPTくんとの付き合い方が上手な人は、AIが出した答えをそのまま受け入れてしまうのではなく、ちゃんと“自分の考え”を伝えて、だんだん“理想の答え”に近づけていっています。
職業柄、ワタシも「この人は生成AIをうまく使いこなしてるなぁ」と思うようなAI達人にたくさんお話させていただいています。そんな達人たちがAIとどんな対話をしているのか?今日は、そんなところを紹介していきたいと思います!
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AI達人の彼らが使っているのは、次の“3要素”、
『ダメ出し』・『ひらめき』・『言い忘れ』。
まずは『ダメ出し』。
AIの回答が満足いくものではなかった時、AI達人はちゃんと「ダメ出し」をしています。
出された回答をそのまま鵜呑みにしてしまったら対話は始まらず、“理想の回答”を出すのは難しくなってしまいます…。だからこそダメ出しはとっても大切。
AI達人たちは、思った以上に何度もダメ出しを繰り返しています。
もしこれが人間相手だったら、かわいそうになるくらい… (^_^;)
でも、そうして言葉にして伝えていくことでAIはあなたの理想に近づいていくことができます。あなたがワガママを言うことは、むしろ両者にとって幸せなことなのですから、遠慮なくダメ出ししていきましょう。
ある達人にダメ出しのコツを聞いた時、こんな答えをいただきました。
「 『”私”はどんな答えを望んでるんだろう??』って、常に自問自答するようにしています、意外と自分が欲しい回答って、自分でもわかってないことが多いので(笑)」
ChatGPTくんが出した回答を読んで、違和感を覚えたところをちゃんと意識するようにする…「自分はどこに違和感を覚えたんだろう?」、「どういう答えを期待してたんだろう?」そんな風に自問自答していると「こんな風にしてみて」と言語化しやすくなるといいます。
「◯◯の説明があいまいかな…。もう少し詳しく聞かせてくれない?」
「ちょっと方向ズレてるかも。△△の場合はどうなる?」
「うーん、イメージがわかないんだよね。例を出してよ」
→ 『わかりました!』
「ワタシは何を期待してるんだろう?」それをちゃんと考え、対話を続けていくことが“理想の回答”に近づく一番の近道かも知れません。

そんな風にAIとの対話をしていると、あなたのところにふとアイデアが降りてくることもありますよね?それが次のポイント 『ひらめき』です。
『たとえば、こんな感じはどう?』
あなたからの“提案”は、回答をより“理想的”なものに近づけていきます。
AI達人たちは、この“たとえば…”をよく使っています。
A) 『新人研修のアイデアを出して』
B) 『新人研修のアイデアを出して。たとえば先輩社員と一緒に商品を企画してみる、とか。』
Bのように「たとえばこんな感じ」と“例”を挙げてあげると、AIも「なるほど、そんな感じで考えていけばいいんですね」と考えやすくなります。
専門用語で言うと、Aのパターン(例を挙げない)は「ゼロショット・プロンプティング」、Bの方(例をいくつか挙げる)は「ヒューショット・プロンプティング」と呼ばれています。
あなた好みの回答を出してもらいたい時にはBのように「私はこんな感じの回答が好みですよ」と伝えてあげると、そちらの方向に舵を切って行きやすいわけです。
1つか2つの“たとえば”を挙げるだけで、格段に“あなた好みの回答”が出てくるようになりますのでオススメ。
他にも…AIはいくつかの答えを“箇条書き”で示してくることも多いですよね?
新人研修アイデアを紹介します:
1. 先輩と一緒に職場探検
2. お客さんの工場を見学させてもらおう
3. 職場のコワイ人を事前にチェックしておこう
といった感じで。
AI達人たちはこんな時、「自分はどの選択肢が気に入ったか?」を伝えています。
『2番はいい感じ。お客さんも紹介できるし』
『3番は怒られそう (^_^;)』
そんな感じで、あなたの評価を伝えてから…
『もう5つアイデアを出してみて』
と伝えることで、あなた好みのアイデアが出てきやすくなるようにしています。
『2番は80点、3番は15点』
と“点数”で示すのもいい対話の方法ですね。

そして最後のポイント、『言い忘れ』。
AIは伝えられた情報から回答を導き出すしかありません。そのため、あなたからの質問や指示が“情報不足”だった時は、なかなか芯を食った回答が返ってきません。ですので…
『なにか伝え忘れているコトは無いかな?』
『このコトを伝えたら、もっといい回答が返ってくるのでは?』
と考えるのが、とても大切です。
「あ、参加者が女性ばかりだって伝え忘れていたな」
「これが6月のイベントだってこと、AIはわかってなさそうだ」
そんな風に“言い忘れ”に気づいたら、すぐに伝えてあげましょう。AIの回答もきっと変わるはず。
こういった“情報”や“条件”は、最初から全部揃えて出す必要はありません。
思いついた時に“後出しジャンケン”でいいのです。
これが人間相手だったら、
「あ、ごめん。言い忘れてたけど、これって屋外でやるイベントだから」
→ 「えぇっ?! それ最初に言っておいて下さいよ~。あーあ、全部最初から考え直しだ」
なんてキレられてしまうかも知れませんが、ChatGPTくんは怒りません (^_^;)
“後出しジャンケン”大歓迎ですので、遠慮なく後付けしていきましょう。
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ChatGPTは、“対話”してこそのAI。
AIの達人は“対話の達人”でもありました。
『ダメ出し』・『ひらめき』・『言い忘れ』…3つの要素を心の片隅に置いてChatGPTくんとの対話を楽しみましょうね (*^^*)


【今日のまとめ】
☆ ChatGPTくんとの対話のヒントとなる3要素 =ダメ出し・ひらめき・言い忘れ
☆ AIの回答をそのまま鵜呑みにするのではなく、ダメ出しをする意識を持つ
☆ 途中でひらめいたアイデアがあったらそれを積極的に伝える
☆ 「これ言い忘れてたな」と思い出したことがあったらそれも。
☆ どれも“後出し”で構わない

--- 山梨 栄司


今、話題のChatGPT(「生成AI」)。
・ 展示会の「チラシ」の内容を考えてくれたり、
・ 会議用の資料やタイムスケジュールをうまく作ってくれたり、
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と、『業務の効率化』や『業務のレベルアップ』に非常に役立っています。
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ソフトバンクの孫さんなど大企業のトップも活用している、この新技術。
しかし、もっと大きなインパクトを享受できるのは、実は「中小企業」や「小さなお店」。
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