B-09:「パソコンの先生」になってもらおう!
文乃:「あー、この人も書き方が違う……」
堂前:「どしたの? Excelとにらめっこして」
文乃:「あるネットショップさんから顧客データを預かってるんですけどね、“郵便番号”の書き方がバラバラで…」
堂前:「あー、ハイフンがあったり無かったりするよね」
文乃:「そうなんです…。それだけならまだいいんですけど、「全角のハイフン(-)」が入ってたり、「ひらがなの伸ばし棒(ー)」が入ってたりと、人によってバラバラで…」
堂前:「それを一つひとつ手で直してるの?」
文乃:「はい……。今日中に終わるかなぁ……」
やまなし先生:「そういうコトもChatGPTくんが得意ですよ!」
文乃:「え? 書き直すのを手伝ってくれるんですか?」
やまなし先生:「そうですね。正しく言えば“Excelの関数”をつくるのは大得意なんです。そのExcelデータを見せてもらってもいいですか?」
文乃:「はい、これです。ココの郵便番号の書き方がお客さんによってバラバラで…。」
やまなし先生:「なるほど、それを"ハイフンが入った正しいカタチ"にしたいというわけですね。」
堂前:「B列に郵便番号が入っていて…、D列にハイフンの入った正しいカタチで書き直してって感じで関数を作ってもらえばいいんじゃない?」
文乃:「わー、もう何言ってるかわかんないです…。専門用語、禁止!」
堂前:「そんなにムズカシイこと言ってないじゃない (^_^;)」
文乃:「むぅ……さっきみたいに画面を指さして「ココが郵便番号で~」とかでわかってくれればいいのに……」
やまなし先生:「大丈夫、それもできますよ。」
堂前:「え?! ホントですか?」
やまなし先生:「さすがにパソコンの画面をそのまま指さすことはできないんですが、画面の”スクリーンショット”を見せることで、同じようなことができますよ」
文乃:「Excelの画面を撮ればいいんですか?」
やまなし先生:「はい、Windowsパソコンなら、標準で入っている『Snipping Tool』というアプリを使うと、どの部分の画面写真を撮るかを決められるので便利ですよ。
さっき堂前さんが言ってくれたみたいに、A列、B列の部分も入るようにスクリーンショットを撮ってみてください。」
・・・Excelの画面写真を撮る文乃さん・・・
文乃:「はい、できました。画像はデスクトップに保存しておきました」
やまなし先生:「では、そのファイルをChatGPTくんのプロンプト窓にドラッグ・アンド・ドロップしてみてください」
堂前:「お、ファイルを読み込んでくれた」
やまなし先生:「これでこの画像を見せながら指示をしていることになりますので、続けて指示をしてみましょう。
『ココの郵便番号をハイフンを含めた正しいカタチにしたものを表示したいです。どんな関数にしたらいいですか?』」
文乃:「え!? そんな曖昧な言い方でいいんですか??」
ChatGPT:
「郵便番号をハイフンを含めた正しい形式に統一するには、以下のような関数を使用できます。
手順:郵便番号がハイフンなしの7桁の場合、『XXX-XXXX』という形式に変換します。ハイフンが既に含まれている場合は、そのまま表示します。
次の関数をD2セルに入力し、必要な範囲にコピーしてください。
=IF(LEN(B2)=7, LEFT(B2,3) & "-" & RIGHT(B2,4), B2)」
堂前:「おぉー、複雑な関数をすぐに作ってくれた」
文乃:「ワタシがひとりで考えていたら、一生、思いつかないです。こんなの」
やまなし先生:「ココの『コードをコピーする』というところをクリックして、ChatGPTくんが指定してくれたところ…D2のセルですね、そこに貼り付ければ…」
文乃:「ホントだ! ちゃんとハイフンが入ったカタチになってる!……あれ?でも、おかしな表記になってしまってるところもあります…」
堂前:「ハイフンが『ー(伸ばし棒)』や『―(全角ハイフン)』になっている人のデータはうまくいってないみたいだね」
文乃:「そういった場合はどうすればいいですか?」
やまなし先生:「それをそのままChatGPTくんに伝えるといいですよ。
『ハイフンが「ー」や「―」になっている人もいます。どうしたらいい?』」
堂前:「(相変わらず“セリフそのまんま”だなぁ)」
ChatGPT:
「その場合、郵便番号に含まれている異なるタイプのハイフン(「ー」や「―」など)を標準のハイフン(「-」)に変換するために、SUBSTITUTE関数を使うことができます。
これを組み合わせて……(中略)
=IF(LEN(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(B2, "ー", "-"), "―", "-"), "-", ""))=7,LEFT(SUBSTITUT……(後略)」
文乃:「わー、もう何言ってるかわかりません!」
やまなし先生:「解説をすべて理解しなくても、出された関数をコピペしてみるだけでもいいですよ」
堂前:「とりあえず関数をコピペしてみようか」
文乃:「そうですね……『コードをコピーする』を押して…Excelにコピーして……あ! ちゃんと思ったカタチになりました! すごい!」
堂前:「ホントだ。Excel関数の参考書を見ながら自分でつくるより100倍速いね。……先生、Excel以外でも使えるんですよね?」
やまなし先生:「はい、今、やってもらったみたいに“画面のスクリーンショット”を読み込んでもらうことができますので、よく知られているアプリであればだいたい対応してくれますよ。
たとえば、『このボタンは何ですか? どんな時に使うのですか?』って質問してみたり…」
文乃:「あ、私、インスタグラムの使い方について聞きたいです。友達に聞いてみても、“当たり前のコト”すぎるのかスルーされちゃって…(^_^;)」
やまなし先生:「使い方を聞くのは、とっても良い使い方ですね。もしChatGPTくんの解説が難しかったら、『もっと易しく解説して』ってお願いできますし」
堂前:「なんか"意味不明なエラーメッセージ"が出た時なんかも使えそうですね」
やまなし先生:「そうですね。エラーメッセージって専門用語で書かれていることも多いですから、『これはどのような意味ですか? わかりやすく解説して』ってお願いすれば、対処法も見つけやすいですね」
文乃:「は~、もう“パソコンの先生”ですね」
堂前:「何度聞いても、文句ひとつ言わず、優しく答えてくれるパソコンの先生だね。…ウチの社長にもこれを教えたら、突然の呼び出しが少なくなるかも…(^_^;)」
【やまなし先生の解説】
パソコン操作やスマホの操作でわからないことがあったら、「まずはChatGPTに聞いてみる」という時代に、これからはなるのかも知れません。
特に有用なのが「画面のスクリーンショット」を使って、質問や指示ができる機能。
Windowsのスクリーンショットを撮るアプリ 『Snipping Tool』には、“画像にマーカーを引く機能”がありますので、『この画面のココの部分について教えて』といったように、指定をすることもできます。
まるで隣にいる人に、画面を見せながら質問をするような感覚で質問することができるんですね。
この機能のおかげで、専門用語やアプリ独特の用語を知らなくても、ChatGPTくんに質問ができるようになりました。
ChatGPTくんからの回答が難しいと感じた時には、「もっと易しく教えて」とか、「◯◯という用語の意味がわかりません。そこから教えて」とお願いすることができます。
ぜひ、ChatGPTを“パソコンの先生”にしてあげて下さい!
☆「Snipping Tool」が見当たらないという方は、Windowsキーを押して、「アプリ・設定・ドキュメントの検索」ボックスに「Snipping Tool」と入れて探してみてください。
【今日のまとめ】
◆ パソコンの使い方はChatGPTに聞く時代
◆ Excelの関数はChatGPTが特に得意な分野
◆ 画面写真を撮って質問をすることもできる。Excelの質問の場合は。列や行番号が入るように撮るのがコツ
◆ 「アプリの使い方」や「エラーメッセージ」について質問できる”やさしいパソコンの先生”
--- 山梨 栄司
今、話題のChatGPT(「生成AI」)。
・ 展示会の「チラシ」の内容を考えてくれたり、
・ 会議用の資料やタイムスケジュールをうまく作ってくれたり、
・ 社内にある売上データや「お客さまアンケート」などのデータを分析してくれたり
と、『業務の効率化』や『業務のレベルアップ』に非常に役立っています。
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ソフトバンクの孫さんなど大企業のトップも活用している、この新技術。
しかし、もっと大きなインパクトを享受できるのは、実は「中小企業」や「小さなお店」。
一人のスタッフが、いくつもの仕事を柔軟にこなす必要がある会社やお店であればあるほど、"様々な仕事のアシストができる"ChatGPTの恩恵は大きくなります。
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しかし…
私たちにご相談いただく企業やお店から伺ったところ、
☆ ChatGPTを社内に導入したいが、何から始めたら良いのかわからない…
☆ 我が社ではどんなことに使えるのか? 今ひとつつかみきれない…
☆ 「新しいことを覚えたくない」、「自分の仕事を奪われるのでは?!」と社員が前向きになってくれない……
といった“声”があるのも事実です。
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そこで私たち「ことのは塾」は、『日本一ハードルの低い ChatGPT講座』と題して、ChatGPT初心者にもとっつきやすい研修プログラムを提供させていただいております。
興味を持っていただけましたら、ぜひこちらのページもご覧になってみて下さい!