AIで『お客さまアンケート』をつくる。

「アンケートを作ってお店に置いてみたけれど、回収できるのは月に数枚だけ……」
「せっかく書いてもらえても、『満足』や『普通』に丸がついているだけで、結局どこを直せばいいのかサッパリ分からない……」
そんな虚しい思いをしたこと、ありませんか?
夜、営業が終わった後の静かな店内で、レジ横の回収箱から取り出した数枚の紙。
「料理:満足」「接客:満足」と綺麗に丸がついているのを見て、「うん、悪くはないんだな」と一瞬ほっとする。でも、ふと売上伝票に目をやると、今月の客数は前年比12%ダウン。「『満足』って書いてあるのに、なんでリピートしてくれないの!?」と、頭を抱えたくなる夜……。

実はこれ、お客さまが悪いのでも、あなたのお店に魅力がないのでもありません。
「アンケートの聞き方」が、お客さまに「無難な回答」を強制してしまっているだけ なのです。
「満足・普通・不満」の5段階評価や、「ご意見をお聞かせください」という広すぎる自由記述欄。
これらは答える側にとって、意外とアタマを使う大変な作業です。だから、大半の人はスルーするか、気を遣って全部「満足」に丸をつけて終わらせてしまうんですね。
今回は、答えるお客さまの負担を限界まで減らし、かつ「明日からの店舗改善に直結する生々しいホンネ」を引き出す『顧客アンケート用紙』を、AIと一緒に一瞬で作り上げる方法をお伝えします!
STEP 1:「満足度」ではなく「行動と感情」を聞く準備
まず、「アンケートは、満足度のような“数字”を知るためのもの」、という思い込みを捨てましょう。
そして、客観的な数字や評価ではなく、「お客さまが店内でどんな行動をし、どう感じたか」という具体的な「事実」を聞く設計に変えてみるのです。
準備するのは、たとえば「最近、お昼がバタバタしてて、お客さんがイヤになっていないか心配…」といった現場の人が感じているリアルなモヤモヤだけ。
スマホのメモ帳に、箇条書きで1〜2行打つだけで十分です。
- 最近お昼のピーク時、料理を出すのが遅くなってる気がする
- 初めて来たお客さん、注文の仕方で戸惑ってないかな?
これさえ用意できたら、すぐにAIの出番です。

STEP 2:AIに「1分で答えられる設問」を作ってもらう
AIに指示を出すときは、「満足・不満」の選択肢を作らせないのが最大のポイント。
お客さまが思い当たる場面をポチッと選ぶだけの、選択肢型アンケートを作ってもらいましょう。
以下の【プロンプト】をコピーして、AIに入力してみてください。
私は〇〇(例:客単価1,200円の洋食ランチ店)を営んでいます。
お店のサービス改善に直結する「お客さまのホンネ」を引き出すための、1分で回答できる顧客アンケートの設問と選択肢を作成してください。
私の現場でのモヤモヤ:
・最近お昼のピーク時、料理を出すのが遅くなってる気がする
・初めて来たお客さん、注文の仕方で戸惑ってないかな?
以下の条件を守ってください:
1. 設問は全部で3〜4問程度に絞ること。
2. 「満足・普通・不満」のような抽象的な評価ではなく、客観的な行動や感情が選べる選択肢にすること(例:「提供までに少し待った」「料理が温かかった」など)。
3. 最後の1問だけ、「もし親しい友人にこのお店を薦めるとしたら、何と言って紹介しますか?」という口コミに関する質問を入れる
これを送信すると、AIはこんな風に「生々しいホンネが選べる設問」を一瞬で吐き出してくれます。
Q1. 本日、お料理が出てくるまでの時間はいかがでしたか?
・特に待つことなく、スムーズに出てきた
・ちょうど良いペースだった
・「まだかな?」と、一度時計や厨房を気にしてしまった
・かなり待たされたと感じた
Q2. メニューを選んだ際、迷った点や困った点はありましたか?
・種類が多くてワクワク選べた
・オススメがどれか分からず迷った
・写真や説明が少なく、量が想像しづらかった
・その他( )
・特に迷わなかった
Q3. もし親しい友人に当店を薦めるとしたら、なんと言って紹介しますか?
(自由記述:例「ハンバーグの肉汁がすごい店」「一人でも気軽に入れるお店」など)
どうでしょうか?
「『まだかな?』と、一度時計や厨房を気にしてしまった」なんて選択肢があれば、お客さまも「あ、そうそう。ちょっと気になっちゃったのよね」と、嫌味なくチェックを付けられますよね。お店側も「Q1で『時計や厨房を気にした』人が多いから、注文から提供までの時間を測定し直してみよう」と、具体的な改善策にすぐ着手できるわけです。
STEP 3:AIの出力を「卓上用紙&QRコード」という成果物にする
さて、良い設問ができあがったら、次はいよいよ「現場で今すぐ使える形(成果物)」に落とし込みます。 今回、紹介するのは2パターン。 1つ目は「テーブルに置いておくアンケート用紙」、ふたつめは「スマホなどで答えてもらうデジタルスタイル」です。
【パターンA】紙で回答!「そのまま印刷できるA5アンケート用紙」にする方法
テーブルやレジ横に置く紙のアンケート用紙(ちょっと小さめのA5サイズ)は、GoogleドキュメントやWordを使えば数分で作れます。
- AIからドキュメントへ一発エクスポート!
もしGeminiを使っているなら、AIの回答の下にある「共有とエクスポート」アイコン(送信マークの隣)をクリックして「ドキュメントにエクスポート」を選んでみてください。
これだけで、一瞬でAIの作った設問がGoogleドキュメントに転送されます!(※ChatGPT等の場合はテキストをコピーして貼り付ければOKです)。 - レイアウトを整える
Googleドキュメントが開いたら、ページ設定を「A5サイズ」に変更するか、A4用紙1枚に2つ並べるレイアウトにして、あとでハサミなどで切ります。 - チェックボックスを作る
選択肢の横に「□」を添えてチェックボックスを作ります(印刷するだけなので本物のチェックボックスでなく、“しかく”って打って□に変換するだけ(^_^;))
上部に「本日のお食事はいかがでしたか?(所要時間:1分)」と大きめの見出しをつければ、立派なアンケート用紙の完成です!そのままプリントアウトして卓上にセットしましょう。
【パターンB】スマホで回答!「Googleフォーム+QRコード」にする方法
最近、流行りなのはスマホなどで回答できる「オンライン アンケート」。こちらは、無料の「Googleフォーム」を使うのが最もスマートです。
- Googleフォームを開く
Googleフォームで「空白のフォーム」を新規作成します。 - AIのテキストをコピペ
先ほどAIが作った質問と選択肢を、そのままフォームの「質問」と「選択肢」にコピペしていきます(ラジオボタンやチェックボックス形式を選択)。
※ Geminiの有料版を契約している場合は、「空白のフォーム」をつくる時に表示される『作成するフォームまたはテストの説明を入力して下さい』の欄に入れ込むと、ほぼ自動で作ってくれます(*^^*) - QRコードを発行する
フォーム右上「回答者へのリンクをコピー」→リンクマークからURLをコピーし、無料の「QRコード作成サイト」に貼り付けて、画像(PNG)をダウンロードします。
(個人的には本家QRコードの「クルクルマネージャー(DENSO)(https://m.qrqrq.com/)」がお気に入り(*^^*)) - QRコードを印刷してテーブルに置く
ダウンロードしたQRコード画像をペタッと貼って印刷。『お客さまアンケートにご協力下さい』と書いてテーブルに置いておきましょう。
STEP 4:集まった「ホンネ」をAIに集計・分析させる
アンケートを実施して10枚、20枚と声が集まってきたら、ここでもAIが頼もしい相棒になります。 ここで質問です。回収した紙のアンケート、1枚ずつパソコンに手入力ではタイヘンすぎます…(^_^;)
今のAIは、優秀な「目」を持っています。集まったアンケート用紙を机に並べて、スマホでパシャッと写真を撮るだけでいいんです。枚数が多いときは、パラパラとめくっている様子を短い動画に撮って読み込ませてもOK。
データを読み込ませたら、AIにこう投げかけてみてください。
【プロンプト】
(ここにアンケート用紙の写真や動画のデータを添付)
添付したデータは、今週集まった顧客アンケートの回答結果です。
この内容を読み取って、「店舗の強み(伸ばすべき点)」と「優先して改善すべき課題(弱み)」をそれぞれ3つずつ箇条書きで抽出してください。
また、明日からすぐに取り組める具体策も1つ提案してください。
人間が1枚ずつ正の字を書きながら「うーむ、接客のクレームが2件もある……」とため息をつく必要はありません (^_^;)
AIが冷静に「Q2で『メニューの説明が足りない』を選んだ人が全体の40%を占めています。まずはメニュー表に人気No.1マークを付けることをお勧めします」と、打つべき次の一手をサクッと提示してくれます。

アンケートはお説教箱じゃない。「静かな対話」の場
アンケート用紙を作る作業って、「お客さまからお説教をされるんじゃないか」「不満ばかり書かれたら落ち込むな……」と、取りかかるのにちょっぴり勇気がいりますよね (-_-;)
でも、設問の聞き方を少し工夫するだけで、アンケートは「店舗への批判」ではなく、「お客さまとお店をつなぐ温かい対話」へと生まれ変わります。
「この選択肢があるってことは、店長さんは待たせて申し訳ないって思ってるんだな」
「メニューのわかりやすさ、改善しようとしてるんだな」
そんなお店の誠実な姿勢は、選択肢の言葉ひとつからお客さまにしっかり伝わります。
AIにめんどうな設問づくりや集計作業をバトンタッチして、浮いた時間でお客さまに「いらっしゃいませ!」と最高の笑顔を向ける。
そんな温かい店づくりの第一歩として、ぜひ明日から「ホンネが聞けるアンケート」、試してみてくださいね!

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