「出力条件」は“サンプル”を見せてあげよう!
「ことのは塾」のやまなしです。
……ココは『日本一ハードルが低いChatGPT講座』……。
今日も教室に生徒さんたちがやってきましたよ (*^^*)
上田:先生、プロンプトを書く時には、3つの要素を考えるといいよ、って言ってたじゃない?
やまなし:(1)リクエスト、(2)条件、(3)出力条件の3つですね。
上田:それそれ。『こんなコトを教えて』っていう【リクエスト】と、『こんな条件で考えてみて』っていう【条件】っていうのは、わかるのよ。
小林:そうそう、最後の【出力条件】ってのが、なんとなくイメージできないわ。
やまなし:じゃあ、実際に出力条件を変えてみて、回答がどんな風に変わるかを一緒に見ていきましょうか。
・・・・
やまなし:まずリクエストはどうしましょうか?
小林:あ、それなら「家事の効率的なやり方」を聞いてみてもいい?この前、テレビで見てて面白かったの。
やまなし:はい、では「家事の効率的なやり方」をテーマに考えてもらいましょう。“条件”の部分には「家事の種類」を入れていきましょうか。
小林:家事の種類ね……お掃除と、お洗濯と……
上田:買い物とか、お料理もあるよね。
やまなし:じゃあ、それらをメモ帳に書いていきますね。
リクエストは「家事の効率的なやり方を教えて」…。
考えてほしい家事は「掃除」、「洗濯」、「買い物」、「お料理」です……と。
小林:家事の“効率的なやり方”と言ったら、便利グッズをいかにうまく使うか?よね。「◯◯の家事は、△△グッズと使うと効果的です」みたいなことを教えてほしい。
上田:え?効率的なやり方って言ったら、何曜日に何の家事をやって、何曜日に何の家事をやって…ってやることを振り分けることじゃない?「◯曜日にはこの家事を、△曜日にはこの家事をやっていくと効率的でしょう」みたいな答えがいいよ。
やまなし:お、いい感じに“求める答え”が分かれましたね。では、試しにそれぞれの希望を“出力条件”として伝えてみましょう。
小林:出力条件ってどんな風に書けばいいの?
やまなし:まさに今、お二人が言ってくれた『こんな答えがほしい』という、“回答のサンプル”を見せてあげるのが王道ですね。
試しにその“サンプル回答”を変えながらChatGPTくんに答えてもらいましょう。まず、小林さんスタイルのプロンプトはこんな感じ。
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【リクエスト】
--- 家事の効率的なやり方を教えて
【条件】
--- 考えてほしい家事は「掃除」、「洗濯」、「買い物」、「お料理」です
【出力条件】
--- 回答サンプル:「◯◯の家事は、△△グッズと使うと効果的です。」
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小林:さぁ、どんな答えを返してくれるかなぁ?ワクワク。
ChatGPT:
『掃除』
--- 掃除は、「コードレス掃除機」を使うと効果的です。コードレス掃除機は軽量で取り回しが良く…
『洗濯』
--- 洗濯は、「シミ抜きスティック」を使うと効果的です。シミ抜きスティックは、頑固な汚れやシミをピンポイントで……
『買い物』
--- 買い物は、「買い物リストアプリ」を使うと効果的です。スマホのアプリに……
『料理』
--- お料理は、「電気圧力鍋」を使うと効果的です。電気圧力鍋は短時間で食材を……
上田:小林ちゃんのリクエスト通りに「便利グッズ」を教えてくれたね。
小林:『◯◯の家事は、△△グッズと使うと効果的です』なんて、雑な伝え方でもちゃんとわかってくれるのねぇ…。
やまなし:次は上田さんスタイルの“出力条件”で回答してもらいましょうか。リクエストと条件の部分は、さっきと全く同じにして……出力条件の部分だけ変えていきましょう。
【出力条件】
--- 回答サンプル:「◯曜日にはこの家事を、△曜日にはこの家事をやっていくと効率的でしょう」
ChatGPT:
◯ 月曜日
「掃除」をやると効率的です。週の始まりに家全体をきれいにすることで……
◯ 水曜日
「洗濯」をやると効率的です。溜まった衣類を週の中間に洗濯することで、……
◯ 金曜日
「買い物」をやると効率的です。週末に向けて食材や日用品の補充を行うことで……
◯ 土曜日
「お料理」をやると効率的です。土曜日に時間をかけて料理をすることで……
小林:おー、「◯曜日にはこの家事を…」っていう指示を守ってるわ。
上田:でも、お料理は毎日のことじゃない? 全部の家事が週に1日だけってことも現実的じゃないし。
やまなし:いいですね。“プロンプトの改善点”が見つかりましたね。
では、【条件】の項目に「お料理は毎日、作ります。その他は、その都度。週に1日だけではありません」と加えましょうか。
そして【出力条件】の部分は、こう変えてみましょう
--- 回答サンプル:「◯◯の家事は、△曜日にすると効率的でしょう」
上田:なるほど。さっきは「◯曜日には、何の家事をしたらいい?」って聞いてたのを、「何の仕事は、何曜日にしたらいい?」って質問に変えたんだ。
小林:そしたら、どうなるかしら?……
ChatGPT:
『掃除』
--- 掃除は、月曜日と木曜日にすると効率的でしょう。週の始まりに一度家全体をきれいにし……
『洗濯』
--- 洗濯は、火曜日と金曜日にすると効率的でしょう。火曜日に洗濯をすることで……
『買い物』
--- 買い物は、水曜日と土曜日にすると効率的でしょう。水曜日に一度……
『お料理』
--- お料理は毎日行うことが必要です。週末にまとめてメニューを計画し、週初めに必要な食材をリストアップして……
上田:おー、回答が変わった。
小林:こっちの方がリアルね。
やまなし:こんな風に「ワタシはこういう回答が欲しいよ」というスタイルを知らせるのが、『出力条件』なんです。全然、違う感じの回答になったでしょ?
小林:うんうん。「こういうコトを答えてほしいのよ」って伝えられるのはストレスがなくていいわ~。
上田:なかなか、思ったような答えが出てこなくてイライラしちゃうこともあるもんね (^_^;)
やまなし:自分が希望する回答のスタイルを、あらかじめプロンプト内で指示しておけば、最初から望んだ答えが返ってきやすいですからね。
小林:【出力条件】、大事ね~。
上田:やっと使い方がわかったね。
小林:でも上田ちゃん、あんなにキッチリ、曜日を決めて家事をするの?
上田:……。家事も全部、ChatGPTくんがやってくれたらなぁ……
【やまなし先生の解説】
3つの要素のうち、“リクエスト”、“条件”に比べ、ちょっとイメージがつきにくい“出力条件”……。
でも「自分が希望する回答スタイルを"サンプル"として示す」と考えると、想像がつきやすいのではないでしょうか?
・ 箇条書きで教えて
・ 人気のある順に並べて
といった指示の他にも、この講座でよく出てくる
・ 中学生にもわかるように教えて
・ 私に1つずつ質問しながら考えて
といった“出力条件”も効果的です。
ネット上にある「プロンプト例」も、『どんな出力条件にしているんだろう?』という目線で見ていくと、新たな“発見”があるかも知れませんよ!
【今日のまとめ】
◆ 『出力条件』には、“自分が希望する回答スタイル”をサンプルとして示してみよう!
◆ どんなスタイルを希望したら、どんな回答が返ってくるのか……何度も試行錯誤して、「自分が望む回答」に近づけていこう
--- 山梨 栄司
今、話題のChatGPT(「生成AI」)。
・ 展示会の「チラシ」の内容を考えてくれたり、
・ 会議用の資料やタイムスケジュールをうまく作ってくれたり、
・ 社内にある売上データや「お客さまアンケート」などのデータを分析してくれたり
と、『業務の効率化』や『業務のレベルアップ』に非常に役立っています。
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ソフトバンクの孫さんなど大企業のトップも活用している、この新技術。
しかし、もっと大きなインパクトを享受できるのは、実は「中小企業」や「小さなお店」。
一人のスタッフが、いくつもの仕事を柔軟にこなす必要がある会社やお店であればあるほど、"様々な仕事のアシストができる"ChatGPTの恩恵は大きくなります。
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しかし…
私たちにご相談いただく企業やお店から伺ったところ、
☆ ChatGPTを社内に導入したいが、何から始めたら良いのかわからない…
☆ 我が社ではどんなことに使えるのか? 今ひとつつかみきれない…
☆ 「新しいことを覚えたくない」、「自分の仕事を奪われるのでは?!」と社員が前向きになってくれない……
といった“声”があるのも事実です。
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そこで私たち「ことのは塾」は、『日本一ハードルの低い ChatGPT講座』と題して、ChatGPT初心者にもとっつきやすい研修プログラムを提供させていただいております。
興味を持っていただけましたら、ぜひこちらのページもご覧になってみて下さい!