AIで「サービスの比較表」をつくる。

■ 違いは書いてある。でも、選べない
「こちらがライトで、こちらがスタンダード。さらに充実しているのがプレミアムです」
ひと通り説明したところで、お客さまからひと言。
「で、私にはどれがいいんでしょう?」
…ありますよね(^_^;)
売っている側は、それぞれの違いをよく知っています。でも、初めて見る人には「違うのはわかったけれど、選べない」ということがあるんです。
今回は、AIと一緒に「サービスの比較表」をつくってみましょう。
料金や内容を並べるだけでなく、お客さまが「自分にはコレが合いそう」と思える表を目指します。

■ まずは、今ある案内を渡すだけ
最初に準備するのは、自社のサービス案内や料金表です。立派な資料がなくても、メモで大丈夫。
ここでは、架空の「ひだまり写真館」を例にします。個人事業主さん向けに、仕事で使うプロフィール写真を撮っているお店です。
※以下のプラン名・料金・条件は、説明用の架空の設定です。
まず、AIの入力欄にこう書いてみましょう。
次の3つの撮影プランを、お客さまに見せる比較表にしてください。
書いていない条件は推測せず、「要確認」としてください。
ライト:税込5,500円。撮影15分。渡す写真データ1枚。衣装は1着。
スタンダード:税込11,000円。撮影30分。写真データ5枚。衣装は2着まで。
じっくり相談:税込22,000円。撮影60分。写真データ10枚。衣装は3着まで。撮影前のオンライン相談20分付き。
ライトとスタンダードには、撮影前の相談は付いていません。
共通:1名でのスタジオ撮影。衣装は持参。ヘアメイクは含まれません。
これだけです。まずは表のたたき台を出してもらいましょう。
「項目をどう並べよう」「表を作るのが面倒だな」というところは、AIに手伝ってもらえます。
ただ、この表だけだと「金額が上がると、時間と枚数が増えるんだな」で終わってしまうかもしれません。
ここから、ちょいとひと工夫です(*^^*)
■ AIに、お客さま役をお願いする
続けて、こんな風に頼んでみてください。
初めて仕事用のプロフィール写真を撮るお客さまの立場で、この表を見てください。
プランを選ぶ時に迷いそうなことを3つ挙げてください。
例えば、こんな疑問が出てくるかもしれません。
「写真は1枚あれば十分? 5枚あると何に使えるの?」
「写真を撮られるのが苦手だけれど、15分で大丈夫?」
「事前相談では、何を相談できるの?」
どうでしょう。撮影する側には当たり前でも、お客さまにはわからないことが見えてきますよね。
ただし、AIが挙げた疑問は、あくまで仮説。実際によく聞かれる質問や、接客の経験と照らし合わせてみましょう。
自分でも説明しにくい時には、さらにこう頼めます。
この疑問に答えるために、店主の私へ一問ずつ質問してください。
答えを聞いてから、次の質問に進んでください。
「普段、どんな用途で写真を使うお客さまが多いですか?」
そう聞かれたら、いつもの接客を思い出して答えればOK。
白紙の前でうなるより、聞かれたことに答える方がラクだったりしますよね。

■ お店の経験を足すと、「選ぶ理由」が見えてくる
この写真館の店主さんが、こんな話をしてくれたとします。
当店では、ライトは「今使っているプロフィール写真を1枚だけ更新したい」という方が選んでいます。
スタンダードは、ホームページとSNSなどで服装や表情の違う写真を使いたい方に向いています。
事前相談では、仕事の内容、写真の使用先、伝えたい印象を聞き、持参する服装や撮り方を一緒に考えます。
撮影が苦手な方には、必要な枚数だけでなく、時間に余裕を持ちたいかも確認しています。
この情報をもとに、「こんな方に」「選ぶ時の目安」を加えて比較表を作り直してください。
高いプランだけを勧めず、それぞれを選ぶ理由がわかるようにしてください。
こうして整えた比較表の例が、こちらです。
| 比べる項目 | ライト | スタンダード | じっくり相談 |
| 料金(税込) | 5,500円 | 11,000円 | 22,000円 |
| 撮影時間/データ | 15分/1枚 | 30分/5枚 | 60分/10枚 |
| 衣装(持参) | 1着 | 2着まで | 3着まで |
| 撮影前の相談 | なし | なし | オンライン20分 |
| こんな方に | 写真を1枚だけ更新したい | 複数の使用先で写真を使い分けたい | 伝えたい印象から相談したい |
| 選ぶ時の目安 | 撮りたいイメージが決まっている | 服装や表情の違いもほしい | 服装や撮り方を一緒に考えたい |
共通条件:1名でのスタジオ撮影/衣装持参/ヘアメイクなし。
「30分・5枚」だけだった説明に、「ホームページとSNSで使い分けたい方へ」という選ぶ理由が加わりました。
反対に、「1枚だけ更新できればいい」という人には、ライトで十分かもしれません。
安いプランを見劣りさせる必要はないんです。それぞれに、ちょうどいいお客さまがいますから。
なお、「こんな方に」は目安です。「撮影が苦手なら必ず一番高いプラン」という決めつけにはしないようにしましょう。
■ きれいな表になったら、数字と約束を確認
AIが整えた表は、見た目がそれらしい分、つい「これで完成!」と思ってしまいます。
でも、お客さまに見せる前に、料金・撮影時間・写真の枚数・含まれるサービスを、元の案内と見比べてください。
特に「ヘアメイク込み」「当日お渡し」「修正は何度でも無料」のような、伝えていない約束が増えていないかは要チェック。
わからないところは、AIに埋めてもらうのではなく、お店で確認して決めます。
今回の例なら、写真の納期や追加購入の条件は、まだ材料に入っていません。実際に使う時は、その条件も確かめて加えましょう。
また、比較項目が増えすぎたら、こんなお願いを。
初めてのお客さまが選ぶ時に大切な項目を優先し、表を短くしてください。
共通条件は表の下にまとめてください。料金や、追加料金につながる条件は省かないでください。
短くなった後も、大事な条件が消えていないか確認します。
仕上がった表は、普段使っている文書ソフトや表計算ソフトに移して整えれば、店頭で見せるA4の案内や、問い合わせへの説明資料に使えます。
まずは紙に印刷して、文字の小ささや読みづらいところを見てみましょう。
■ 比較表は、お客さまと一緒に選ぶための道具
最後に、サービスに詳しくない人に表を見てもらってください。
「どれを選びたい? それは、どうして?」
もし「違いはわかるけれど、自分に合うものはわからないな」と言われたら、その言葉をまたAIに伝えて直します。
接客で「ここがわかりにくい」と聞かれたところを、一つずつ足していくのもいいですね。
比較表を作っているつもりが、
「うちのサービスって、こんな人のためにあるんだな」
と、自分たちの仕事を見直す時間にもなります。
AIは、情報を並べたり、お客さまが迷いそうなところを考えたりしてくれます。
そこに「実際には、こういうお客さまが喜んでくれた」という皆さんの経験を加える。そのひと手間で、お店らしい比較表になっていくんです。
まずは、いつも説明している2つか3つのサービスから。
お客さまと一緒に「これがいいですね」と選べる一枚を、つくってみませんか?(*^^*)


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