【AIコラム-017】AIで聞く「お客様の声」は意外と使える?!

テレビやラジオのことを、英語で ブロードキャスト(Broadcast) と言いますよね。
「広く(Broad)」、「投げる(Cast)」という言葉の通り、多くの人に情報を“届ける”ことを指します。
では、その逆…つまり「広く、多くの人の声を聞く」ことは何と言うかご存知でしょうか? 自治体や行政の世界では、これを 「広聴(こうちょう)」 と呼ぶそうです。
「情報を届ける」ことばかり考えがちですが、「声を聞く」ことって実はすごく難しいですよね。 アンケートをとっても、みんなが本音を書いてくれるとは限りませんし、そもそも聞く相手を集めるのが大変です。そこで、今回のテーマは 「AIを使った“広聴”」 。 実はChatGPTなどの生成AIは、この「聞き取りにくい声」を集めるのが、意外と得意なんです。
AIは「世の中の“フツウ”」を知っている

「AIに聞いても、ありきたりな答えしか返ってこない…」 そんな風に感じたことはありませんか?
でも、裏を返せば 「AIは、世の中の多くの人が思っている“一般的な感覚”を知っている」 ということでもあります。
AIはインターネット上の膨大なデータを学習しています。つまり、「世間の人々はこう考えがち」「こういう場面ではこう思いがち」という“最大公約数的な感覚”を持っているんですね。
この特徴を活かすと、現実のアンケートやインタビューではなかなか聞けない 「言いにくい本音」 を、AIに代弁してもらうことができるんです。
「買わなかった理由」を聞き出す

仕事で新しい商品やサービスを考える時、「買ってくれた人」の意見は届きやすいですが、「買おうと思ったけど、途中でやめた人」 の声は、なかなか届きません。
たとえば、あなたが「高機能なオフィスチェア(5万円)」を売っているとしましょう。AIにこんなプロンプトを投げかけてみて下さい。
【あなた】 「30代のデスクワーカーのあなたは、5万円のオフィスチェアを買おうと迷っていましたが、最終的に『やっぱりやめよう』と判断しました。 その時にブレーキをかけた、“もっともらしい理由” と “本音の理由” を教えてください」
すると、AIはこんな風に答えてくれます。
- もっともらしい理由: 「今の椅子でもまだ使えるし、急ぐ必要はないと判断しました」
- 本音の理由: 「椅子に5万円も出して、もし座り心地が合わなかったら…という失敗が怖かった。あと、妻に『また無駄遣いして』と言われるのが面倒だった」
どうでしょうか?「失敗への恐怖」や「家族の目」といった、アンケートには書きにくい“迷いの正体”が見えてきませんか?
こんな本音があるんだなとわかれば、「買い替えを促すキャンペーンをしようか?」とか「家族を説得できるように、健康効果をアピールしよう」といった対策が打てるようになります。
「恥ずかしい購入理由」を聞く

もう少し人間の深い部分、「恥ずかしくて人には言えない動機」 を探るのにもAIは使えます。
たとえば、「分厚くて難しいビジネス書」。 これを買う人の心理を、AIにちょっと意地悪く聞いてみます。
「難解なビジネス書をわざわざ買う人が、口には出さないけれど心の中で思っている『不純な購入動機』 を3つ挙げてください」
AIの回答はこんな感じでした。
- 「カフェでこれを読んでいる自分は、周りより知的で意識が高いと思われたい」
- 「本棚に背表紙があるだけで、自分がレベルアップしたような安心感が欲しい」
- 「SNSに表紙をアップして、『勉強中!』と投稿するためのネタにしたい」
…なんだか図星を突かれたようでドキッとしますね(笑)
でも、こういう「見栄」とか「承認欲求」も、人がモノを買う大事なエネルギーです。
それを理解していれば、
「カフェで開くだけで、あなたの評価は一段上がる。」
「本棚にあるだけで、あなたはもう『そっち側』の人間だ。」
「中身より先に、あなたの『格』を語り出す一冊。」
といったキャッチコピーも浮かびやすくなりますね (*^^*)
まとめ:AIの声は「予言」ではなく「刺激」

もちろん、これらAIが出す声は、実在する人の声ではありません。あくまでシミュレーション上の「ダミーの声」です。
ですから、これをそのまま「お客様の声」として世に出してはいけません(ウソになってしまいますからね (^_^;))。
でも、アイデアを生み出すための「質の良いヒント」にはなります!
「ああ、そういう見方をする人もいそうだな」
「たしかに、自分もそう思う瞬間があるかも…」
そんな風に、あなたの発想を広げるための“刺激” として使うなら、AIによる「広聴」はとても頼もしい武器になります。
「みんな、本当はどう思ってるんだろう?」 そう思ったら、こっそりAIに“世の中の本音”を聞いてみてください。 きっと、ハッとするような気づきが返ってきますよ。

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