【質問】~ お豆腐の「店頭POP」、何を書けばいい?
こんにちは!「ことのは塾」のやまなしです。
今回はある“お豆腐屋さん”から、こんな「ご質問」をいただきました。
先生、山形の豆腐屋、佐藤です。今度、地元のスーパーでウチの豆腐を扱ってくれることになりました!
おぉ!それは良かったです。ずっとアプローチしてましたものね。
はい、足掛け2年かかりましたが、やっと認めてもらえました。それで、スーパーの担当者さんから、「店頭にPOPをつけてもいいですよ」と言われたので、その内容を考えたいんです。
POPをつけさせてもらえるのはありがたいですね。
お豆腐は見た目が似ているから、店頭POPなどで商品の特徴をアピールできるといいですよね。
困っているのはまさにそこで…。
味には自信があるんですが、昨今は試食販売ってお店の方でもあんまりやらないみたいで。一度でも買って食べてもらわないと、その味を知ってもらえないんです。そこで…
パッケージやPOPに書く“言葉”で、お客さまに「食べてみたい」と思わせたい、というわけですね。
そうなんです。
わかりました!一緒に考えていきましょう。
ありがとうございます。
その豆腐なんですが、甘みの強い品種の大豆を普通の豆腐の1.3倍使っていますので、とっても甘い豆腐なんです。
湯豆腐なんかのシンプルな食べ方だと、その違いがハッキリわかるんですよ。
おー、それは贅沢なお豆腐ですね。その点はアピールしたいですね。
そうですよね。先生から以前、「他の豆腐との違い」を書くといいよって教わったので、他店さんとの違いを意識しました。
それで『当店の豆腐は、選び抜かれた甘い品種の豆から作られており、湯豆腐にするとその甘みが際立ちます』っていう言葉を考えたのですが、これをPOPに載せるのはどうでしょうか?
ん~…
長い…ですか?
…ですね (^_^;)
スーパーなどの売り場では、ひとつの売り場の滞在時間は約3秒と言われています※1
そのうちPOPを見る時間は0.5秒にも満たないのではないでしょうか。
【 ※1:https://www.nakagawa-mfg.co.jp/info/87/】
お豆腐のような、「買い慣れている商品」はもっと短いかも知れません。
たしかにじっくり豆腐を選んでいる人って、あんまり見かけない…かも。
だからこそ、「“つづき”が気になる言葉」を書きたいですね。
“つづき”ですか?
はい、POPをチラッと見た時にすぐに目に入るように、「短い言葉」が必須です。
でも、言いたいコトを“ひとことで要約”してしまうのと今回のようなケースではあまり良いとは言えません。
たとえば「甘い大豆から、甘い豆腐ができました」という言葉は、スムーズに読めますが…“つづき”は気にならないですよね?
その言葉だけで納得するというか、「甘い豆腐なんだな」とわかる…”わかって終わり”な感じです。
そうなんです。納得してしまうと、他のお豆腐や食材に目が行ってしまうかも知れません。そこはスーパーマーケットなので、他の食材もたくさんありますからね。
大豆を1.3倍使ってるとか、湯豆腐に合う、っていうことも伝えられてないです。
そうですね。なので、“つづき”を読んでもらえるような「“謎”を残した言葉」がオススメです。
こんな時、「ことのは塾」でオススメしているのは、こんな言葉です。
『ただの豆腐ではありません』
あ、それ以前、聞きましたね。「ただの◯◯ではありません」とか、「フツーの◯◯ではありません」とか。
はい、昔からずっと使っております (^_^;)
POPに『ただの豆腐ではありません』って書いてあったら、確かにちょっと気になるかも…。POPに目が行きますね。
気になったら、どの後につづく言葉も読みたくなりますからね。佐藤さんのお豆腐が「普通の豆腐とどう違うのか?」にも、興味を持ってもらえると思います。
キャッチコピーの後に「こんなところが違う豆腐ですよ」という説明を書いていけばいいですね。
いいですね!…とは言え、スーパーマーケットのPOPですから、立ち止まったお客さまが読めるくらいの“大きさの文字”にしないといけないですね。
なるほど、つい色々と言いたくなっちゃいますけれど、書く内容は抑えないとですね。
ありがとうございます!何かイメージが湧いてきました!POPが出来たら、また見てもらえますか?
はい!もちろんです (*^^*) 画像を送って下さい!
・・・・
今回は「スーパーマーケットのPOP」についてのご質問でした。
POPの貼っていないお豆腐が並ぶ中で、POPが貼ってあるお豆腐は、きっと目立ちます。
でも、細かい文字がギッシリ並んだPOPは、やはり読む気が湧いてきません…(^_^;)
スーパーみたいなところに貼るPOPは、やはりバシッと短いフレーズが命。
「ただの◯◯ではありません」
ぜひ使ってみて下さい!
--- 山梨 栄司
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・・・・
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