【長文】お客様を文章に引き込むために・・・「セリフ表現」を上手に使おう!
目次
『読んでもらえていないのだから、何を書いてもムダだったわけです』
輸入雑貨のネットショップを営む川上さんは、自身で書いているメールマガジンをそう振り返ります。
数ヶ月前、川上さんのお店で”あるシステム”を導入することになりました。
お店からメールマガジンを配信した時、「誰が開封したのか」、「誰がホームページを見てくれたか」などが追跡調査できるようになるというシステムです。
誰がメルマガを読んでくれているのか?そのシステムを使い、確かめてみると、意外なことが判明してしまいました。
がんばって作ったメルマガは、お客様にほとんど読まれていなかったのです・・・。
『それを知った時には、ホントがっかりしました。もうメルマガをやめようと本気で思いましたから』
川上さんはその時のショックをそう語ります。
ですが、やはりネットショップにメールマガジンは欠かせません。
「商品を見てもらったら、きっと気に入るモノがあるはず」という自負もありましたから、メールマガジンはやめるわけにはいきませんでした。
そうなると、今は読まれていないメールマガジンをどうしたら読んでもらえるか?ということを考えなくてはなりません。
何度か試行錯誤を繰り返し、最も効果が出たのは、件名に”セリフ”を使うということでした。
これまでは、
★☆スコットランドの銀食器緊急入荷!☆★要チェック!!
というような件名でメルマガを送っていたものを、
「友達へのプレゼントなんですが、いいモノありませんか?」 ~ こんなお品はどうですか?
というような件名に替えていったのです。
効果はすぐに現れました!
件名やメール本文にセリフ表現を使うようになってから、メルマガの開封率は一時に比べて2倍以上になったのです。
開封率が2倍になれば、購入者数も2倍になる・・・とそこまでにはなりませんでしたが、確実に購入者数は以前より増えました。
身の回りに「情報」がたくさん溢れている現代ですから、お客様はどうしても『読みやすいモノ』を選んで読む傾向があるように思います。
その点、セリフ表現というものは非常に読みやすく、お客様の興味を引きやすい言葉なんですね。
例えば、説明文だらけの教科書や説明書より、セリフの入った「小説」の方が読みやすいですよね。
ほぼセリフ表現だけで進んでいく「マンガ」は、小説よりももっと読みやすいです。
セリフはそれほど脳に負担をかけず、さらっと読むことができます。”読むのが楽”と言い換えてもいいでしょう。
教科書や説明書のような”読まなければならない文章”とは違い、ダイレクトメールやチラシは”読まなくてもいい文章”です。
つまり、「読みにくそうだな」とお客様に無意識にでも思われてしまったら、その文章は読まれない可能性がグンと高くなってしまうんですね。
私たちが書く文章は、お客様にとって”読む義務の無い文章”です。
だからこそ、読みやすい表現として強力な「セリフ表現」を使うことをオススメするのです!
セリフのように書く、と言うと、
・『 音質がクリアなスピーカーを採用した携帯電話 』
という言葉を
・『 音質がクリアなスピーカーを採用した携帯電話です 』
と、このように書くことだと思われている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、これではただの”売り文句”。
いくらセリフの”ような表現”にしたとしても、”商品の売り込み”をそのまま言ってしまったのでは、お客様もあまり注目してくれません・・・(T_T)
セリフを書く時に大切なのは、ある種の”リアリティ”。
お客様や店員さんが”実際に発した言葉”のように思えなければ、リアリティは生まれず、読者が興味を持つことも無いでしょう。
そこでこのテキストでは、お客様に興味を持ってもらいやすいセリフ表現をいくつかピックアップしてみました。
これらを参考にして、ぜひ”セリフ表現”をあなたの”武器”にして下さい!!
セリフ表現を書く練習には、「?」を探すといい
「セリフ表現にすると読みやすくなって良いということはわかるのだけれど、どうやって書いたらいいのかわからない・・・」
そんな風に思っている方も少なくないでしょう。
確かにセリフ表現というものは、書き慣れないと難しいという一面も持っています。
どうやってセリフを書いたらいいのかわからないという方はこんなやり方を試してみて下さい!
まず、あなたの商品やサービスの「アピールポイント」を書き出してみましょう。
ここは箇条書きで構いません。「国産で安心」、「価格が安い」、「有名デザイナーが手がけている」、「予約が取りやすい」・・・などなど、どのようなことであってもOKです。
アピールポイントを挙げることができたら、下の”パターン”に当てはめて、まずアナタのセリフにしてみましょう。
☆ 『○○だから、大丈夫です!』
○○の中に、今挙げていただいたアピールポイントを入れてみます。
例えば、「添加物を使っていない」というアピールポイントを持つ和菓子だったら、
『添加物を一切使っていないから、大丈夫です!』となります。
「往復で5万円を切る安い運賃」がウリの海外旅行ツアーならば、『往復5万円を切る料金設定ですから、大丈夫です!』というセリフでいいでしょう。
たくさんの紙を一度にとじられるホッチキスなら、『50枚の紙も一度に綴じられますから、大丈夫です!』というようなセリフになります。
さぁ、あなたの考えたアピールポイントで、セリフが一つ書けたでしょうか?
でも、この練習はここで終わりではありません。
セリフ表現にすることによって、最初に出していただいた「箇条書きのアピールポイント」よりは生き生きとした表現になったとは思います。しかし、これでもまだ”売り文句”に過ぎません。
ここでもう一段階、考えを進めましょう。あなたのそのセリフを引き出した『お客様のギモン』を想像してみるのです。
具体例を見ながら、話を進めていきましょう。
例えば、最初の『添加物を一切使っていないから、大丈夫です!』というセリフ。
このセリフを引き出したお客様の質問は、どのようなものでしょうか?
時間をさかのぼって考えてみると、たとえばこんな”お客様からの質問”があったことが想像されます。
Q.『赤ちゃんに食べさせるものだけど大丈夫?』
→ A.『添加物を一切使っていないから、大丈夫です!』
Q.『最近、食べ物に色々混ぜてるって言うじゃない?あなたのところは大丈夫?』
→ A.『添加物を一切使っていないから、大丈夫です!』
Q.『人工甘味料の味がキライなのですが・・・大丈夫ですか?』
→ A.『添加物を一切使っていないから、大丈夫です!』
お客様からこのような質問があって、「添加物を一切使っていないから・・・」という答えが出たのだと考えられます。
この「お客様の質問」が、あなたの商品の良さをアピールするのにとても良いセリフになるんです!
売る方が『この商品は良いモノです』と言ったところで、お客様はそれをそのまま信じてはくれません。
逆に”売り込み”だと思って警戒されてしまうこともあるでしょう。
お客様に警戒心を抱かせず、スッと文章を読み始めてもらうためには、最初に目に入るのは、「売り文句」でない方が良いんですね。
そこで消費者の言葉、つまり「お客様の質問」を書くようにするというわけです。
お客様にとって、『添加物を一切使っていないから、大丈夫です!』という言葉は、売り手側の言葉。
だから警戒して聞かなくてはならない言葉です。
一方、『赤ちゃんに食べさせるものだけど大丈夫?』 というのは、消費者の言葉。
お客様からしてみたら、「私たち側の言葉」、「味方の言葉」と受け取られるんですね。
だからこそ抵抗無く、読み始めやすい言葉になるのです。
ですから、このような「お客様の質問」は、キャッチコピーに向いています。
(※『赤ちゃんに食べさせるものだけど大丈夫?』という言葉は、実際にドラッグストアの離乳食売り場のPOPに使われています)
あなたも、
- 1)自分の商品・サービスのアピールポイントを探す
- 2)それを『○○だから、大丈夫です!』というパターンに当てはめてみる
- 3)そのセリフを引き出した、”お客様の質問”を想像してみる
という3つの作業をしてみて下さい!きっと良いセリフが出てくるはずです!
・・・
このようなセリフ表現のパターン、他にもいくつか紹介していきましょう!
パターン ① ~ “買おうかどうか迷っているお客様”からの質問
今もお伝えしたように「お客様からの質問」は、読んでもらいやすい言葉の一つです。
そのためキャッチコピーに向いているものなのですが、実は「お客様からの質問」は、購入直前の”最後の一押し”に使われることも多いんです。
例えば、このような例があります。
とあるベビーベッドのメーカーは国産の木材のみを使って日本国内の工場で生産するため、どうしても他社製品に比べて値段が高くなってしまうという悩みを抱えていました。
品質の良さをお客様にわかってもらっても、その値段に躊躇してしまうお客様が多かったのでしょう。
ネットショップでも、ページをじっくり見てもらっているのに購入にまで至らないというケースが多く見られていたのです。
そこで購入率を高めるため、こんな言葉を載せるようにしてみました。
===============================
『いいとは思うけど・・・ちょっと高くないかしら?』
~ 「はい、確かに当社の製品は他の中国製品などと比べて高価です。
しかし、それだけにこのような”喜びの声”も頂戴しております」
( ※ 「購入者の声」ページへのリンク )
===============================
「高いけど・・・どうしようかな・・・」と、買おうかどうか迷っているお客様の心理を、あえてこちらから見せるようにしたわけですね。
こうしておくと、「すぐ購入に踏み切れないな・・・」というお客様は一旦、「購入者の声」のページを見に行くことになります。
ジャンプした先のページには、「高かったけれど、手触りがやはり違う。こちらにして良かった」といった”声”がたくさん掲載されています。
(ココにはあえて「初めは高いと思った」というお客様の声を集めて載せるようにしました)
このページを読んでいるお客様も、「高いなぁ・・・どうしようかなぁ・・・」と悩んでいる方です。
だからこそ、同じように考えていた購入者の声がストレートに響くんですね。
このような仕掛けをしてから、以前に比べ購入率はじわじわと上がっています。
「高いけど・・・どうしようかな・・・」と迷っていた方が、同じように迷っていたけれど最終的に購入した方の「喜びの声」に説得されたのでしょう。
あなたが扱っている商品やサービスが”即決”で購入できるようなものでなく、じっくり考えて買うようなものであれば、この手法を試してみるといいでしょう。
購入しようかどうか迷っているお客様は、一体どのような点で迷われているでしょうか。それをアンケート調査をしたり、想像するなどして書き出してみて下さい。
実際の例では、このような言葉がございました。
◆ 『 私たちみたいなおばさんが行ってもいいのかしら? 』
~ 「はい、20代の方から60代の方まで幅広い方にご利用いただいております」(温浴施設)
◆ 『 しばらく使ってみて、あまり必要無いと思ったらもったいない・・・ 』
~ 「ご安心下さい。当社の機器は1ヶ月の試用期間内であれば無料でお引取りいたします」
(オフィス用機器販売会社)
◆ 『 整体って行ったことが無いので怖い・・・ 』
~ 「そうおっしゃる方は実はたくさんいらっしゃいます。
そこでこちらに当院の様子を写したビデオを用意いたしました。
こちらのページで院内の明るい様子をご覧になっていただければ安心していただけると思います!」
(カイロプラクティック整体院)
様々な業種で「買おうかどうか迷っているお客様」はいらっしゃいます。もちろんあなたのお客様にもいらっしゃるでしょう。つまり、どの会社・お店にも使える文章作法というわけです。
ポイントになるのは、お客様の疑問に対して必ず「Yes」で答えることです。
先ほどの例でも、「はい」、「ご安心下さい」、「そうおっしゃる方は実はたくさんいらっしゃいます」とお客様を肯定していますね。
買おうかどうか迷っているお客様の『こういうところが不安です』という言葉には、つい『いいえ、そんなことはありません。大丈夫です』とお客様の考えをついつい否定してしまいがちです。
ですが、自分の考えを否定されて嬉しい人はいませんよね。
ましてや、お客様は迷っている真っ最中。
そんなタイミングでお客様を否定してはいけません。
買おうかどうか迷っているお客様のセリフを使うのであれば、それに対する返答は必ず肯定的なものにしていきましょう!
① あなたの商品・サービスを気に入っているけれど、まだ買っていないという方は、どこでつまずいてしまっているのでしょうか?
② そのお客様の気持ちをセリフで表現してみましょう
③ そして、その言葉に対し”肯定的”なセリフを返してあげましょう。
パターン ② ~ 「私はコレで買うのを決めました」
インターネットが普及するにつれ、お客様は買い物をする前に情報を集めるようになりました。
つまり、何かの商品を買おうとした時には、様々な商品を比較検討しているということです。
例えば、AとBの2つの商品があったとします。
その2つに全く違いが無いとしたら、あなたはどちらを買ってもいいと思うでしょう。
しかし、現実的には性能からアフターサービスから全く同じ商品が2つあるということは、あまりありません。
それぞれのメーカーやお店が独自の特徴を出そうと努力していますので、そこには”違い”があるはずです。
あなたも買い物をする時、それらの”違い”を見比べて、「どちらにしようかな?」と比較検討しているのではないでしょうか?
そのように、多くのライバルとの闘いを勝ち抜いてお客様に選んでいただくためには、
「他の商品との”違い”」
をお客様にわかってもらうことが大変重要になってくるわけです。
お客様はたくさんの商品を比較検討しなくてはならないため、その”違い”はわかりやすく伝えなくてはなりません。そこでセリフ表現を活用するのです!
例えば、こんな表現を使っているお店があります。
======================================
『赤ちゃんがいる部屋に置きたいから、私は”音の静かさ”でこれにしました』
~ 赤ちゃんの眠りも妨げない、”静かな空気清浄機”はこちらです
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これは空気清浄機のDMに使われたキャッチコピーです。
このセリフを読めば、この空気清浄機の”違い”は「静かさ」であることがすぐにわかりますね。
あなたの商品・サービスでも、この書き方は使えます!
『私は○○で選びました。』というセリフを考えてみて下さい。例えば、こんな感じです。
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◆ 『 “飲めない人も楽しめる居酒屋”ということでココにしました! 』
~ 忘年会・新年会はぜひ○○居酒屋へ!お酒を飲まれる方はもちろんですが、当店はお酒を飲まれない方も楽しめるよう、お料理やデザート、ソフトドリンクやお茶にチカラを入れております。
———————————–
どうでしょう? ただ「飲めない方も歓迎!」と書くより、このようなお客様のセリフにした方がより伝わりやすくなったのではないでしょうか。
あなたの商品やサービスの場合でもきっと使える書き方ですので、次の順序で考えてみましょう!
① あなたの商品・サービスは、他と比べてどんな点が優れているでしょうか?
② その特長を、『私は○○で選びました』というパターンに当てはめてみましょう。
表現が少し変わっても全然構いません。要は「この特長が決め手になった」、「コレがあるから、他ではなくこちらの商品にした」ということが伝わればOKです。
そして必要に応じて、このセリフの後に商品説明文を添えていけば良いでしょう。
他の商品に勝つためには、「何が違うのか」をお客様に伝えることが最善の道です。
いくら他社より勝る点を持っていても、それをお客様に伝えていなければ、何も持っていないのと同じです。
他の商品との”違い”をセリフ表現を使って上手にアピールしていきましょう!
そうすればきっと「お客様に選ばれる商品」になるはずです!
パターン ③ ~ お客様が別の誰かにクチコミしている時のセリフ
インターネットが発達し、今また「クチコミ」が見直されてきました。
皆さんの商品やサービスも、クチコミで売れているというものがあるのではないでしょうか。
次のパターンでは、そのようなお客様のクチコミを参考にして書くというものです。
あなたの商品やサービスを購入してくれた方が、それをとても気に入ってくれて、他の誰かにクチコミしてくれている・・・そのようなシーンを思い浮かべて下さい。
さぁ、そのお客様はどんな”セリフ”でクチコミをしてくれているでしょうか?
このパターンもこれまでと同様に、あなたが「オススメの言葉」を”想像”して書いてもよいのですが、
オススメの言葉を「お客様アンケート」で直接聞いてしまうのも良い手です。例えば・・・
———————————–
Q.お客様にお伺いいたします。
今回お買い上げいただいた『フェイシャルクリーム』を、もしお友達やお知り合いに”おすすめ”するとしたら、どのような言葉でおすすめされますでしょうか?
例:「これ、デパートなんかで売ってるクリームよりベトつかないから朝、いいわよ。使ってみて」
———————————–
と、このような形で質問してみるのです。
※ アンケートでは「年齢」、「性別」、「お住まいの地域」などを適宜聞いておくと良いでしょう。後でチラシやDMなどにそれらの情報を添えるようにすると、よりリアリティが高まります。
他の例も挙げておきましょう。今度はサービス業の場合です。
———————————–
Q. いつも当整体院をご利用いただきありがとうございます。今、当院のパンフレットを作ろうと思っています。そこでお聞きしたいのですが、もしあなたがお友達にこの整体院を”おすすめ”するとしたら、どのような言葉でおすすめされますでしょうか?
ぜひ教えて下さい!!
例:「肩こりで悩んでいるなら、いい整体があるよ。駅近だから会社帰りに寄っていけるから」
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このようにお客様にアンケートをしてみると、意外と面白い答えが返ってきます。
「ことのは塾」のお客様のお店で、何度か実際にアンケートを取ってみたことがあるのですが、店長さんでさえも思いつかなかったような言葉でおすすめしているケースがたくさん見られました (*´ェ`*)
商品やサービスのどこを評価するかは人によって違ってきます。
たとえば、同じ料理について語ってもらうのでも、ワイン好きな人なら「ワインに合うかどうか」を見るでしょう。
食べ盛りの男の子なら、料理の「量が多いこと」を気にするかも知れません。
そのように一つの商品であっても、評価する点は人それぞれなのです。
だからこそ、”面白い答え”が返って来るんですね。
面白いセリフの中には、そのままチラシやダイレクトメールに使えるようなモノもあるでしょう。
『どのような言葉でおすすめしますか?』という質問をぜひしてみて下さい!
パターン ④ ~ 売り込みでない、売り手の”素の言葉”
このセリフ表現は一言で言えば、「売り文句ではない、売り手の”素の言葉”」。
チラシやホームページに載っている言葉は基本的に”売り込み”の言葉です。
だから、売り込みではない言葉が載っていると、それだけで目立つんですね。
しかし、本業と全く関係の無い言葉、たとえば「私の所属している草野球チームが今年はとても強いんです」なんて言ったところで売り上げがアップするはずはありません。
売り込みに思われないように考え抜いて作られた言葉もやっぱり無理が出ます。
注目されやすいのは、売り文句ではない、店員さんの”素”から出た言葉。
例えばこんな例があります。
◆ 第一印象を語るパターン
— たとえば、販売する商品を初めて見た時、提供するサービスの内容を初めて聞いた時など、店員さんにも第一印象がきっとあります。
商品を初めて見た時なら、「珍しいデザインだな」だったり、「あ、昔こんなのあったなぁ」だったり。
サービスの内容を初めて聞いた時なら、「これは中々レベルが高いぞ」だったり、「これは逆にお父さんにウケるんじゃないかな?」だったり。そのような”第一印象”は誰しもが持つものです。
その第一印象を書くことでお客様の注目を集めているコーヒーショップがあります。そのお店がネットショップに載せているその言葉は、例えばこんな感じです。
———————————–
『これは珍しいな。』(店長談)
~ 店長が初めてこのコーヒーメーカーを見た時、こう思ったそうです。
20年以上もコーヒーショップを営んでいる店長すら感心した、そのコーヒーメーカーとは?
その姿はこちらのページに! (※商品ページへのリンク)
———————————–
このキャッチコピーは、あえて「初めてその商品を見た時の、店長の何気ない一言」にしたことで、味が出ました。
これがもし『珍しいコーヒーメーカーです』といった、“普通の売り文句”だったら逆に注目が集まらなかったでしょう。
店員さんの”素の言葉”は、お客様の好奇心を誘います。
売り文句は敬遠されてしまいがちなのですが、こういった話は逆に聞きたくなるものです。
“素の言葉”が出やすいのは、無意識の時。
第一印象などはまさに無意識に思ってしまうものですよね。
だからこそ、”素の言葉”になりやすいのです。
ぜひ、あなたも「商品・サービスを初めて見た時の気持ち」を文字にしてみて下さい。
そうすることでお客様の興味を自然に誘うことができるようになります!
◆ 自分も欲しいなパターン
— 同じように”素の言葉”が出やすいタイミングに、「自分も欲しいと思った瞬間」があります。
自社の商品やサービスの内容を知った時、『あ、ソレ、私も欲しいな』と思ったことはありませんか?
その時の気持ちは、心からの言葉ですよね。
だからこそ、”素の言葉”としてお客様に受け入れてもらいやすいのです!
あるパソコンショップのメルマガでは、筆者(=社員さん)が自分で欲しいと思ったら、それを素直に書くように指導しています。
例えば、こんな感じ。
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『 コレ、まじ欲しい。』
~ 来月発売になる新型マウス。実は”空中”でもマウス操作ができるんだそうです。
僕は寝転がってだらだらとインターネットをながめるということが多いので、このマウスがあったらきっと便利。発売されたら即買いです。というわけで20日から予約開始です。限定50個なのでゼッタイ欲しい!という方は予約をどうぞ!(僕が買うので、残りは49個です(*^-^))
———————————–
人は誰かが欲しがっているとムショウに自分も欲しくなってしまうというところがあります。(店の前に行列ができていると、それが何だかありがたいモノのように思えてしまうことってありますよね)
本来、その商品を売るべき店員さんが「私も欲しい!」というのは珍しいこと。だからこそ注目を集めることができるのです。
「コレ、私も欲しいな」というモノやサービスがあったら、ぜひこの書き方を使ってみて下さい!
◆ 使ってみた感想パターン
— 「自分も欲しいなパターン」をもう一歩進めて、「自分も買いました」、「使ってみました」という感想もまた使えるセリフの一つです。
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『 一人用洗濯機、ホンマ便利です。 』
~ 一人暮らしの私(28歳、独身♀)が実際に買って使ってみました。ホンマ便利です、コレ。
というのも・・・(つづきはコチラ)
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こんな風に書いてあったら、つい”つづき”を読みたくなってしまいますよね?
使ってみた感想を書く時のコツは、「売り込もうとしないコト」。コレに尽きます。
「商品の特長がわかりやすいようなコメントにしよう」などと思うと、途端に”ただの売り文句”になってしまいます (^_^;)
( ※ 実際に商品を使わずに、カタログなどを見ただけで書こうとすると、たいてい失敗します (T_T)。もしくはお客様にバレバレの文章になる恐れがあります。ぜひ実際に使ってみた感想を書くようにしましょう!(≧∇≦)/)
コツとしては「使ってみて驚いたこと」、「感心したこと」、「使ってみて初めてわかった意外なコト」などを書くと良いでしょう。使ってみたからこそ言える言葉には、自然とリアリティが生まれますので、お客様が注目してくれるセリフになりやすいです。
広告は基本的に”売り文句”を載せる場。だからこそ売り文句でない言葉は注目されます。
クーポンマガジン、タウンページなど、同種の広告が集まる媒体には、とても効果的。
ぜひ、「売り込みではない”素の言葉”」を活用してみて下さい!
セリフ表現、どこに使うと効果的?
これまで見てきた”セリフ表現”は、文章中のどこで使っても効果的です。
でも一般的な表現ではなく、セリフ表現を使うことでより効果が期待できる場所というものもあるんですね。
では、セリフ表現をどんなところに使うと効果的なのかを見ていくことにいたしましょう。
セリフ表現を使うのが効果的な場所はたくさんありますが、以下の3ヶ所は特に効果的です。
1)キャッチコピー(各ページの見出し等)
2) 封筒のオモテ書き
3) 「お客様の声」の見出し
これらを一つひとつ見ていきましょう。
1)キャッチコピー(メールの件名、短文広告、各ページの見出し・・・etc.)
— これまでも何度か触れたように、セリフ表現はとても読みやすいのが特長です。そのため、お客様の興味をひくためのキャッチコピーに向いているんですね。
また、メールマガジンの「件名」にもセリフ表現は向いています。
『 冬の大セール あの品、この品が驚きの価格 』というような件名だったメール広告を、
→ 『 「とても安くなっていたので、ずっと欲しかったアレが買えました!」 』という件名で送ったところ、開封率が非常に高まったというお店もあります。
また、20文字や30文字など文字数が制限されている、いわゆる「短文広告」にもセリフ表現は向いています。
『 健康を考えた自然食品をぜひお試し下さい 』という広告を、
→ 『 「えっ?疲れたお父さんが食べるご飯?」 』という文面に直したところ、アクセス数が大幅に上がったというケースがあります。
ショッピングモールやオークションなど、短い文章で注目を集めなくてはならないという場合、セリフ表現を使うことを検討してみるといいですね。
小冊子など、”章”ごとに分かれているような文章を書くという方にも、セリフ表現はオススメです。
もちろん、文章中にセリフ表現を入れることも大変オススメなのですが、ここでは少し視点を変えて、
「目次」にセリフ表現を使うことをオススメいたします。
あるサプリメント販売店では、見込み客向けにある小冊子を作製~配布していました。
その目次はこのようなものでした。
—————————–
第1章 ~ 「本当に必要なサプリメントとは?」
第2章 ~ 「日本のサプリメント・アメリカのサプリメント」
・・・
—————————–
まるで教科書のような目次になってしまっていて、読む方も意欲を削がれてしまうのではないか・・・店長さんはそう心配していました。そこで、目次にセリフ表現を使ってこのように変えてみたのです。
—————————–
第1章 ~ 「え?まだサプリメントを買っているんですか?」
第2章 ~ 「私は”コレ”でアメリカのサプリメントを買うことに決めました」
—————————–
いかがでしょう。上の教科書的な目次より、軽く読めそうな印象になったと思いませんか?
セリフ表現は読みやすいため、目次に使うと「中の文章も読みやすいだろう」と思わせる効果があるのです。
お客様に興味を持たせたいところには、ぜひセリフ表現を使ってみて下さい!
2) 封筒のオモテ書き
— さっとみただけで意味が通じやすいセリフ表現は、ダイレクトメールを読んでもらうのにも一役買います。
セリフ表現を書いていただきたいのは、ダイレクトメールの封筒の”表面”(=オモテ面&裏面)。
ダイレクトメールを受け取った方は誰でも封筒のオモテ裏は確認します。(DMを開けて読まないという方でも、誰から届いたものかくらいは確認しますよね)
つまり、封筒の表面に何かを書いておけば、見てはもらえるというわけです。
しかし折角読んでもらっても、『冬の決算大セール』というような、「いかにも売り込み!」という文章ではその瞬間、捨てられてしまうかも知れません・・・。
お客様の興味をひき、さらにDMの”中身”に興味を持ってもらえるようにするには、売り文句ではなく、セリフ表現が向いているのです。
—————————–
「 これは珍しいな。 」
~ 長年ゴルフ専門店を営んできた、店長がうなったゴルフクラブとは?
詳細はこの封筒の中に・・・
—————————–
このように書かれていたら、ちょっと中を覗いてみたくなりますよね?
ダイレクトメールは読んでもらわなくては意味がありません。
“最初の興味”を持ってもらうためには、封筒の中に面白いコトを書くだけではいけません。
開封しなくてもお客様の目に留まる場所、そこにセリフ表現を書いていきましょう!
3) 「お客様の声」の見出し
— 商品やサービスの良さをわかってもらうため、「お客様の声」を載せているという方は少なくないでしょう。
その「お客様の声」も時間が経つにつれて数が多くなってくるものです。
数が多くなれば、それだけお客様への影響力も強くなって良いのですが、あまりにも多くなってしまうと、どうしても読みづらくなってしまうもの・・・。
そんな時は、サッとななめ読みしても意味がわかるよう、それぞれの「お客様の声」に”見出し”をつけておくといいんですね。
例えば、こんな感じにしてみます。
—————————–
「 中学生の頃からずっと”枝毛”に悩んでいたんです。 」
— 「小さい頃から髪が細く弱いため、枝毛にはずっと悩まされていました(中学生に入った時くらいから)。十年以上、色々なシャンプー、コンディショナーを試してきましたがコレがイチバンのお気に入りです!」
—————————–
このように「お客様の声」に”見出し”をつけておくと、他のお客様は見出しだけを拾い読みすることができます。そこで自分が共感できるような”声”を見つけたら、そこをじっくり読めばいいわけですね。
たくさんある「お客様の声」を1から10まで全部読んでもらおうとすると、逆に一つも読んでもらえなくなってしまいます。
”見出し”だけでも読んでもらい、そこから内容に興味を持ってもらうというステップを踏んだ方が結果的にちゃんと読んでもらえるようになるんですね。
ホームページやカタログ、小冊子などに「お客様の声」を並べる場合、ぜひセリフ表現の”見出し”をつけるというワザを思い出してみて下さい!
まとめ ~ セリフは書きなれると強力な武器に!
ここまでセリフ表現の書き方・使い方についてお伝えして参りました。
セリフ表現は普段から目にする機会は多いのですが、いざ書こうとすると意外と難しいもの。
だからなのでしょう、意外と「広告では使ったことが無い」という方も多いのです。
しかし、セリフ表現が実に強力な武器になることは、おわかりいただけたと思います。
セリフ表現をあなたの武器にするために必要なのは、「とにかく書いてみること」。それに尽きます。
誰もが普段、他人と”会話”をしています。だから、セリフは誰もが書くことができる表現と言ってもいいでしょう。
ただ書き慣れていないと、気恥ずかしさも手伝ってか、書きにくいというのも事実です。
「セリフは誰もが書けるもの」・・・そう考えてまずは実践です!
このテキストにもいくつか”パターン”を載せていますので、そちらをマネしてみるところから始めてみてはいかがでしょうか?
強力な武器となる「セリフ表現」・・・ぜひ活用していって下さい!!


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【 よくある質問 & ご要望 】
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A.多くの企業や役所の方が「はじめての開催」という状況です。ぜひ、安心して下さい (*^^*)
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